新上州・観音霊場三十三ヵ所
群馬県内に創設された三十三ヵ所の観音霊場
「新上州・観音霊場三十三ヵ所」は群馬県内の各寺院を東毛・西毛・北毛の各地域に分け、二ヶ所の別格霊場と一ヶ所の特別霊場を含む三十六の寺院にて構成されています。
荻原好之助翁により発願され、平成11年に札所の制定・開創となりました。柳沢寺は西毛五ヶ寺に属しています。
>>新上州・観音霊場三十三ヵ所分布図と札所案内
第二十五番札所 船尾山 柳沢寺
船尾山・等覚院・柳沢寺は比叡山・延暦寺の末寺で、本尊には千手千眼観音菩薩をお祀りしています。
当寺の境内は6,700余坪あり、本堂は元禄年間の様式を残し、宮殿は間口が十三間と延宝年間のもので、当寺の最も古い建築物です。
8月13日の盆迎えでにぎわう観音様は境内の東側にあり、入口の総門をくぐると両側に店の名残を偲ばせる民家が続き、長く急な石段上に宝暦年間に再建された二層の大きな仁王像が建っています。
仁王像は表側に安置され、裏側の左右には広目・多聞の二天が安置されています。
鐘楼は県内最古とされるもので、延宝四年(1671年)に鋳造されたといわれる梵鐘があり、鋳物師は群馬郡新保村(現在の高崎)の信沢茂左衛門信吉とあり、戦時中にも供出免除となった貴重な梵鐘です。
鐘楼の奥には石仏や水屋が並び、一段高くに観音様が鎮座、千手千眼観音菩薩を安置しております。